福島県に行くときに、ぜひ経験していただきたいのは「お祭り」です。
そのどれもが、笛や太鼓の音がなつかしいお祭りばかりです。
ここでは夏だけではなく冬に開催されるお祭りもご紹介しています。
他の県では見ることのない超巨大なわらじや、江戸時代にタイムスリップしたかのようなパレードを見ることが出来るお祭りを、ぜひ観光スケジュールに組みこんでみてください。
福島のお祭り
わらじまつり
東北6大祭りの東北六魂祭の一つ「福島わらじまつり」は1970年から健脚を願って行われはじめた福島市の夏祭りです。
福島市には旧正月14日におおわらじを片方奉納する“信夫三山暁まいり”という400年以上の歴史がある祭事があります。
その残りの片方のおおわらじを8月に奉納するのがこのお祭りです。駅前の広場や、市内中心部にある信夫山を会場に、毎年8月の半ば2~3日間にかけて開催されます。
たくさんの露店とともに、徒競争大会イベントや、福島県を代表する音楽家・古関裕而が作曲した“わらじ音頭”にあわせて踊ったり、市民がそれぞれグループを結成し任意の曲にそれぞれの振付をつけパレードのイベントが行われる、体を動かすお祭りです。
最終日には約100人の担ぎ手が市街地から信夫山にある羽黒山神社まで、険しい参道を重さ約2tの巨大なわらじを奉納します。
二本松提灯祭り
日本三大提灯祭りの一つに数えられている「二本松提灯祭り」は二本松市にある二本松神社の約300年の歴史を持つ例大祭です。
毎年10月の第一土・日・月に盛大に開催され、この提灯祭りを盆や正月より重要視し、他の土地に出た若者でも帰省のきっかけにする二本松市民も居るようです。
昼夜に7つの町が、7台の太鼓台にそれぞれ300個ほどの提灯を重ねつけて町内を曳き回します。特に夜は提灯の明かりが美しく、また威勢のいい太鼓や笛の音が鳴り響きます。見ごたえのあるワクワクするお祭りです。
松明あかし
須賀川市で行われる「松明あかし」は、約400年以上続く火祭りです。
伊達政宗が、須賀川城を攻め滅ぼした際の犠牲者の霊を弔うために行われはじめたお祭りです、毎年11月の第2土曜日に、かつて二本松城があった五老山を会場に開催されています。
長さはひとつ10mを超え、重さ3tの巨大な松明30本が、人の手だけを使い須賀川駅前から運ばれて会場に立てられます。
松明太鼓が鳴らされるなか、ひとつひとつに火が灯されるたび、舞い上がる火の粉に大迫力で大興奮してしまいます。
みていて思わず歓声を上げてしまうお祭りです。
郡山うねめまつり
「郡山うねめまつり」は、郡山市が1965年に大規模な市町村合併が行われた際、市民一体となるようにはじめられたお祭りです。
郷土の悲恋伝説「采女物語(うねめものがたり)」をモチーフに開催されています。
日本最大級の直径3.3mある大太鼓「十尺大締太鼓」の勇壮な響きのなか、市民団体や地元企業団体による踊り流しが行われるのがメインイベントです。露店が多く立ち並ぶなか、大小様々なイベントが執り行われます。
平七夕まつり
いわき市の平(たいら)で行われる「平七夕まつり」は、いわき駅周辺の平商店街を中心に旧暦の七夕の時期8月6日から8日に行われる夏の風物詩です。祭りの当日は、多くの露店が並び、駅前の主要道路は歩行者天国となります。
商店街の各店舗や幼稚園、学校などが腕によりをかけて作った笹飾りが通りを彩り、人々を楽しませてくれます。
期間中にはじゃんがら念仏踊り大会やいわきおどりが開催されています。
特にいわきおどりは、「どんわっせ」の合図とともにはじまりますので、市民でなくとも一緒に「どんわっせ!」と掛け声を出したいですね。
会津まつり
会津若松市で毎年9月下旬に開催される「会津まつり」は3日間にまたがって開催され、期間中は鶴ヶ城周辺でさまざまなイベントが行われます。
その中でも特に人気のイベントは、地元の人たち約500人が、会津藩の歴代藩主や白虎隊など、江戸当時の姿に扮装して市の中心部を歩く“会津藩公行列”です。
近年では大河ドラマ「八重の桜」に主演されたご縁で、女優の綾瀬はるかさんがよくゲストとして登場し観光の目玉として県内外から観光客が押し掛けています。
福島県に観光に行く際は、お祭りが開催されていると、その地域の交通機関のダイヤなどが正常でない場合が多いです。時間に余裕がない場合は特に注意しましょう。
また、どれも混雑するお祭りですので、ルールやマナーを守り、事故に気をつけて鑑賞してくださいね。